- Ishikawa-legi
だまされない頭
先日知人と話していて、ふと思い出した出来事があります。
私が小さいころ、二人の友だちが近所で遊んでいてさらわれそうになった出来事です。
それは私が小学校1,2年生の頃でした。友だちふたりが、団地のゴミ捨て場で遊んでいたところ、二人の大人の男の人(20歳前後か?)が、話しかけてきたそうです。
「あっちの階段のところに、ウサギが逃げたから、捕まえるの手伝ってくれない?」と。
友だちA子は「どれ、どれ?」と興味を持って、さっそくそちらへ行きそうになりました。
友だちB子はとっさにA子を制して、その男たちに言いました。
「行かない。」
その男の人たちは「行かないの?」と聞いてきたので、再び「行かない。」と答えました。
そしたらその男たちはあきらめて、向こうへ行ってしまいました。そして向こうで遊んでいた別の女の子たちに声をかけ、その子たちは走って階段のほうへ男の人たちと行ってしまいました。
そして後日、階段の方へ行ってしまった子たちがいたずらされ、男の人たちは逮捕された、というのが新聞に載っていたというのを母から聞きました。友だちふたりは犯罪の手にかからずに助かったのです。
二人はわずか6、7歳でしたけど、B子のほうは「この話はおかしい」と思ったのだそうです。
「大きな大人の男が、なんで私のような小さい女の子の手を借りようとするの?私は小さいから役に立たないのに。もっとしっかりした大人のに頼めばいいのに。」
「ウサギは小さいから、男の人なら難なく捕まえられるでしょう。だのに捕まえられないって、なんで?」
「だまされない頭」って、数学ができたり、国語ができたり、勉強ができたりすることと、少し違うと思います。「金儲けができる頭」と似ているけど、でもどこか違う・・・。
たぶん辻褄と欲を天秤にかけて、辻褄を取ることができる点が違うのでしょう。身を守るには「だまされない頭」が必要です。