• Ishikawa-legi

Toxic Parenting 毒育児


小3の女の子が、「私なんか死ねばいい」と口にするそうです。

この子は小さいころからピアノを習い、今ではプロ級の腕前でコンクールの賞をかっさらい、さらに水泳もやっていて全国大会出場し銀メダル獲得・・・。

親は毎日過密スケジュールの送迎を繰り返しています。子どものお稽古にも付き添って熱心にメモを取り記録します。家へ帰ってきてきっちり復習させます。

こうやって過酷な練習を通して子どもが取ったトロフィーは、本来は子どものものです。親自身も自分がトロフィーをもらったようにとても誇らしげな様子です。

たいへん献身的な親ですが、子どもは死にたがっています。どこが間違っているのでしょう?

引きこもり家庭内暴力の女性の親は、娘が暴れるので警察に電話して、病院に入院させました。でも2週間もしないうちに、「あの子がいないとさみしい」と言って家に連れて帰ってしまいました。こういうことはこれで3回目です。

この母親はこの子が都会の専門学校に行った時に、毎週おかずをたずさえて子どものアパートを訪ね、掃除洗濯を全部してあげていました。子どもは半年もたたないうちに、学校をやめて家に帰ってきてしまいました。それでもこの親は、「この子はちゃんと自立していたのよ」と言っていました。

「そんな風に子どもを私物化して囲い込んで、身勝手だと思う。親が死んだら子どもはどうなるの?」と聞くと、親は「知らん」と答えました。

父親のお金数十万円を盗んで、USJに行きまくっていた女性がいました。自分で働いて得たお給料も家には一銭も入れず、全額を旅費につぎ込んでいましたが、足りなくなったので、父がお風呂に入っている隙に、父の部屋に忍び込んでお金を盗ったのです。

この父は娘にやさしく言いました。

「また稼げばいいから。」

どの親も悪い人ではありません。いい人たちです。父はきちんと仕事を持って働いており、母は専業主婦です。いわゆる毒親というわけではないのです。(実際はどの父も多少は仕事に逃げたり、お酒に逃げたりしていましたし、母は他に自信もてることないから子どもにのめり込む、といったタイプの人たちでした。)

けれどきっと、子育てに対する心構えがちがっているのだと思います。子どもを真の意味で大事にしてはおらず、自分たちのペースを崩さない、自分たち優先の子育てをしています。根っこのところで大事にされなかった子どもたちは、体は大きくなるけど、心は育ちません。

どの子も、実際に会ってみるといい子なのですが、こうなってくると難しいなと思います。羽化不全で羽が曲がった蝶が死ぬしかないように、こんな風に育ちそこなった子どもたちも、生きていくのは本当に難しいのです。だから「死にたい、死にたい」ばかり言っています。これは子どもを殺してしまう、毒育児なのだと思います。


25回の閲覧

最新記事

すべて表示

「母としての自信がない」

幼稚園の先生方に「AI管理子育ての弊害」と題してお話をしてきた。現代の親の子育てはまるでAIのように完璧に正確に緻密に子ども達を管理している、という話だ。 休憩時間に一人の先生がスーっとよってきて話しかけてきた。「私も自分の子どもたちをAI管理している。子どもたちに悪いと思うが、やめられない。不安で不安でしかたがない。母としての自信がない。」 私には彼女の最後の言葉がどうしてもわからなかった。紛れ

「お金が人生で一番大事」

またショックを受けた。いちいちショックを受けていたらこの仕事はできないのだけど。 「お金が人生で一番大事」と答えた17歳の引きこもり男性がいた(もちろん粉ミルクで育てられた)。 すると、彼の両親が「そう答えるのは普通のことで、私らはなんとも思っていない。今の中学生の50%くらいはそういう考えだし。」と言ってのけたのだ。 私は「みんなが拝金主義だからって、自分の子も拝金主義でかまわないということはな

Formula-Fed Babies

最近ショックだったことは、母乳だけで1歳まで育てられた人は現在の人口の約4分の1しかいないことだ。あとの人は粉ミルクか混合栄養で育った。うちの夫も粉ミルクで育った。 オックスフォード大学の研究では、母乳だけで1歳まで育てられた人のほうが、30歳になった時に学歴もIQも収入も高いそうだ。 他にも海外には母乳で育った人と粉ミルクで育った人の比較研究がたくさんあり、どれも母乳のほうが知性やコミュニケーシ

© 2016 石川レジティメシー研究所