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イルミナティ式子育て その5


何を言っても見当違いの返事しか返って来ず、小声でブツブツと独語を続ける80代の認知症女性がきました。一人息子がずっと面倒みています。息子は50代で一度も結婚歴のない独身で、アルコール依存症の傾向がある元高校教師です。

お母さんの若いころはどんな様子だったかと聞くと、息子は母親の教育ママぶりについて、堰を切ったように話し始めました。

「ものすごい厳しい母でした。毎日部屋に監禁されました。『勉強しない子はうちの子ではありません!』と言って、夜9時半まで部屋から出れなかった。勉強を徹底的に強要されて、塾、予備校に通わされて、自由、青春の2文字はありませんでした。大変でした。つらかった。」

「大学に入って一人暮らしをして自由にテレビを見た時は、涙が出ました。あのころ見れなかった『太陽のほえろ』の前半を(9時からの番組だったので、後半しか見られなかった)、今でも動画で見てますよ。」

「高校時代にちょっと女の子と一緒にいると、『あんな子と何をやってるんですか!あなたにはもっとふさわしい人がいます!』というし。成人してからお見合いでもしようかというと『あんなの、ダメです!』と怒って、怒って、きびしかった。だから僕はとうとう結婚もできなかった。」

思わず私は、話も通じないほどの認知症のその女性を問い質しました。

「なんでそんなにきびしくしたの?」

「そんなにきびしくしたら、子どもをつぶしてしまうってわからなかったの?」

でもその人は小声で「うん、うん」とつぶやくばかりでした。


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