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日本語に主語は一つしかない


昔読んだ本に『日本語に主語はいらない』という本がありましたが、確かに主語はいらないと思います。なぜなら日本語に主語は一種類しかないからです。一つしかなくてそれに決まってるから、あえて言う必要がないのです。

ちょっと職場のワーカーさんに質問してみました。

「日本語には主語は一つしかない、それは何だと思う?」

ワーカーさんは答えました。「”私”、かな?」

「ブーッ!まちがい♪」と私は言いました。

正解は ”We(私たち)” です。日本人は、あなたも私も彼も彼女も私たちも彼らも、みんないっしょくたで、We として考えます。区別をつけないのです。だから動詞の変化がなく一つの形しかありません。

日本人は、あなたの気持ちは私の気持ち、私の気持ちはあなたの気持ちで、いっしょくたで区別がつきません。自分の脳の中で起こっていることは、当然他人の脳の中でも起こっているとし、暗黙の了解で突き進んでしまいます。

ところが、田んぼと畑だけをやっていた昔ならそれでよかったのですが、日々多種類のいろんな人間集団に関わりながら暮らしていかなきゃいけない現代では、相手も自分もいっしょくたではマズイのです。立場が違う人間は違う気持ちを持つからです。

自立を目指して自宅から遠く離れて暮らす27歳の女性がいますが、その母親は、娘を家に連れて帰りたくて仕方がありません。「さみしいから」というのですが、当の本人は向こうで好きな人もでき、エンジョイしていて特に家に帰りたそうには見えません。

「さみしいから」というのは、”母が”さみしいのですが、母には自分のさみしさと娘のさみしさとに区別がなく、未分化で、当然娘も家に帰りたいだろうとまったく疑いもなく無意識に思い込んでいるのです。

「子離れしてくださいよ~」と私は言いました。「27歳ですよ?」

でもそのお母さんによると、その家では嫁に行くまで”子ども”なのだそうです。でもそれは逆説的な話で、「子ども扱いしていたら、永遠に嫁には行けませんよ。」と私は言い返しました。

毎日うんと疲れます。


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