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白山には時制がない



日本語には時制がない。どうしてかと思っていたが、白山に行ってみたら少しわかった。

白山には時制がなかった。白山には過去も現在も未来もなく、あるのはそこに「ある」か「ない」かだけだった。

白山にはロジックがなかった。理由も理屈もなく、ただそこに「山がある」「花が咲いている」だけだ。

「だから日本人は人が死んでも『ああ、死んだ。いなくなった。』と思うだけなんだね」と子どもが言った。

日本人は人が死ぬに至った経過を問わない。病死だろうが、事故死だろうが、殺されたのだろうが、「いなくなった」と思うだけ。自然の摂理なのだ。いちいち遠い

他人の死で心が傷ついたりしない。

この体で日本人は生き残れるのかどうか。「大丈夫だよ。案外強いからね」と子どもが言った。



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